大判例

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東京地方裁判所 昭和48年(特わ)1291号 判決

主文

1. 被告人有限会社八百金を罰金二五〇万円に、

被告人斉藤倉造を懲役三月に、

それぞれ処する。

2. 被告人斉藤倉造に対し、本裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人有限会社八百金(以下被告会社という)は、麦、青物、かん詰類の販売を営業目的とする資本金五〇万円の有限会社であり、被告人斉藤倉造(以下被告人という)は被告会社の代表取締役としてその業務全般を統括しているものであるが、被告人は被告会社の業務に関し法人税を免れようと企て、売上の一部を除外して簿外預金を蓄積するなどの方法により所得を秘匿したうえ、

一、昭和四四年七月一日から同四五年六月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が別紙第一記載のとおり一五五一万六〇六七円あつたのにかかわらず、昭和四五年八月三一日東京都足立区千住旭町四番二一号所在の所轄足立税務署において同税務署長に対し、所得金額が一三三万六八八五円であり、これに対する法人税額が三五万六九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて右不正の行為により被告会社の右事業年度の正規の法人税額五四二万二四〇〇円と右申告税額との差額五〇六万五五〇〇円を免れ、

二、昭和四五年七月一日から同四六年六月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が別紙第二記載のとおり一六七一万四五五五円あつたのにかかわらず、昭和四六年八月三一日前記足立区税務署において、同税務署長に対し、所得金額が一四八万九一一八円であり、これに対する法人税額が四〇万五八〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて右不正の行為により被告会社の右事業年度の正規の法人税額五八六万八八〇〇円と右申告税額との差額五四六万三〇〇〇円を免れ

たものである(なお各年度の税額は別紙第三記載のとおり)。

(証拠の標目)

一、 被告人の当公判廷における供述

一、 被告人の検察官に対する供述調書四通

一、 被告人に対する大蔵事務官の質問てん末書五通

一、 登記官認証の登記簿謄本二通

一、 公平修市、神戸昌次郎の検察官に対する各供述調書

一、 次の者に対する大蔵事務官の各質問てん末書

公平修市、渡辺稔、木村操

一、 次の者の作成の各上申書

小出重夫、戸野部輝、大川勝太郎、高橋清太郎、沢田銀治、堀内周一郎、大盛広吉(二通)

一、 次の者の作成の各回答書

御木徳日直、酒井久蔵、竹井三郎、岡崎十止雄、多田秀近

一、 次の者の作成の各証明書

榎沢忠男、大沢鶴三郎(二通)、矢田英夫、田代誠、横田勉、田村哲(五通)、橋本清、高野繁、手塚三雄(二通)

一、 大蔵事務官安東仁一郎作成の「現金・有価証券等現在高検査てん末書」「預り保証金明細書」

一、 大蔵事務官草苅章雄作成の調査書二四通

一、 大蔵事務官長浜豪勇作成の報告書

一、 押収してある次の各証拠物(押収番号は昭和四八年押第一七五九号でかつこ内はその符号)

元帳三冊(1ないし3)、当座勘定計算書等一袋(4)、土地売買契約書等一袋(5)、領収証等一袋(6)、借用証等一袋(7)、解約払戻金支払計算書一枚(8)、売買契約書等一袋(9)、登記済権証等一袋(10)、建築関係書類一袋(11)、土地関係書類一袋(12)、生命保険払込領収証一袋(13)、税金関係書類一袋(14)、領収書一冊(15)、金銭出納簿一冊(16)、貸室関係ノート一冊(17)、手帳一冊(18)、所得税源泉徴収簿一綴(19)、46年所得税源泉徴収簿一袋(20)、領収書等一袋(21)、領収書等一袋(22)、法人税確定申告書三綴(23ないし25)、甲菊の売上帳写等一袋(26)

(法令の適用)

一、 該当罰条と刑種

被告会社につき法人税法一五九条、一六四条一項

被告人につき法人税法一五九条(懲役刑選択)

一、 併合加重

被告会社につき刑法四五条前段、四八条二項

被告人につき刑法四五条前段、四七条本文、一〇条(犯情最重の判示第二の罪の刑に法定の加重)

一、 執行猶予

被告人につき刑法二五条一項

よつて主文のとおり判決する。

(裁判官 池田真一)

別紙 第一 修正貸借対照表

有限会社 八百金

昭和45年6月30日

<省略>

<省略>

別紙 第二 修正貸借対照表

有限会社 八百金

昭和46年6月30日

<省略>

<省略>

別紙 第三 脱税額計算書

有限会社 八百金

<省略>

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